ウルセラとフェイスリフトの違い
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目次
ウルセラとフェイスリフトの違い
一目でわかるウルセラとフェイスリフトの違い
ウルセラ | フェイスリフト | |
---|---|---|
手術内容 | 真皮の奥にあるSMAS層(筋膜)まで超音波を照射 | 余分な皮膚を切開し縫いあわせる |
効果 | メスを入れずにたるみを引き上げる | 短期間でたるみを引き上げる |
価格 | 1回20万~40万円 | 1回60万〜80万円 |
ウルセラとの大きな違いは、フェイスリフトが外科手術であること。それが第一に挙げられるでしょう。
メスを使って皮膚を切開するわけですから、静脈麻酔をかけて管理せねばならず、どうしてもリスクがともないます。さらに、切って縫った後になるので、当然ながら傷や違和感が残ります。額やこめかみの生え際や頭皮の部分の傷なら目立たないのですが、ほほや口元のたるみを引き上げるフェイスリフト手術の場合は耳の前を切ることとなるため、見える位置に傷が残ります。
ダウンタイムの程度が大きく異なること
フェイスリフト手術は皮膚を切開するだけではなく、SMAS層を剥離したり、リガメントを切って引っ張り上げるので、皮膚の下でも大きなダメージが生まれ、どうしても腫れが目立ってしまいます。また、皮膚を切開して縫っているため、手術後は1日圧迫して止血したり、1週間後に抜糸したりと、手術後のケアも必要です。
腫れが落ち着いてくるまで2週間程度はかかるので、ダウンタイムも2週間以上となってきます。腫れがなくなってくるまで生活にも制限がありますし、周囲にも理解してもらう必要もあります。
フェイスリフトとは
フェイスリフトとは、加齢によってたるんできた皮膚を切開して引っ張り上げ、余分な部分を切り取って再び縫い合わせる手術のこと。表面の皮膚だけを引っ張る手術もありますが、表皮はとても伸びやすいため表皮だけを引き上げただけではすぐに元に戻ってしまうので、皮下脂肪の下のSMAS層という筋膜をはがして引っ張り上げる手術法が有効です。
さらに、骨と筋膜とをつないでいる靭帯のようなリガメントを切除することで、容易に皮膚を動かすことができるようになります。フェイスリフト手術は単純に皮膚を切開するだけではなく、層をはがしたり靭帯を切って皮膚を引き上げたりと、想像している以上に大掛かりな手術となるのです。
切開・縫い合わせる場所
また、たるみを引き上げる部位によって、切開する場所が異なってきます。例えば、おでこのシワが気になる方は額の上の生え際を切開しますし、目尻や目の下のたるみの場合はこめかみのあたりの生え際を切開します。最も切開部分が大きくなるのが頬から首にかけてのフェイスリフトで、耳の前の部分を耳の形に沿ってぐるっと切開することになります。
施術可能な範囲
ウルセラの施術可能範囲
- ひたい
- こめかみ
- ほほ
- あご下
- 首
目や唇に近い部分には照射を行うことができませんが、上記リストに示した部分に施術を行うことで、まぶたや口元にもリフトアップ効果が期待できます。施術後は1~3ヵ月ほどかけてたるみが改善され、1年程度効果が持続します。
フェイスリフト手術の施術可能範囲
- ひたい
- こめかみ
- ほほ
- あご下
- 首
広い範囲にメスを入れる場合、顔全体を一気にリフトアップすることも可能です。個人差はありますが、5~10年程度の長期間に渡って引き上げ効果が続きます。
リフトアップ効果が得られる範囲は、ウルセラ・フェイスリフトともに顔全体に及ぶことが分かります。一方、効果の持続期間という点に置いては、手術に軍配が上がるようです。
施術までの流れ
ウルセラ施術までの流れ
- カウンセリング
- 洗顔
- マーキング
- 専用ジェルの塗布・照射
クリニックによっては、麻酔が用いられることもあります。施術に要する時間の目安は、顔全体の場合で30~90分ほどです。
フェイスリフト手術までの流れ
- 診察・カウンセリング
- 洗顔
- 麻酔・手術開始
手術は、局所麻酔で行う場合と、全身麻酔で眠った状態で行う場合があります。手術に要する時間の目安は、顔全体の場合で5~6時間ほどです。
照射範囲にもよりますが、ウルセラは短い時間で施術を済ませ、その日のうちにメイクをして帰宅することが可能です。一方、メスを入れるフェイスリフトの場合は、手術だけでも半日程度の時間がかかることも。さらに、その後入院が必要となる場合もあります。
ダウンタイム時の過ごし方
ウルセラのダウンタイム
肌の深部にある筋膜にのみ作用するウルセラの場合、ダウンタイムはほとんどありません。人によっては肌に赤みを生じたり、痛みや熱をもったりすることもありますが、いずれも軽い場合がほとんどで、数時間~1週間程度で消失します。
洗顔や入浴も、施術当日から普段通りに行うことができます。さらに、肌の表面に傷をつけないため、施術直後にメイクを行うことも可能です。
フェイスリフト手術のダウンタイム
ダウンタイムは、数日~2週間ほどです。出血や腫れを防ぐため、手術直後は安静に過ごさなくてはなりません。
シャワーや洗顔・メイクについての指導はクリニックによって異なりますが、少なくとも患部を避けるよう注意する必要があります。場合によっては、1週間ほど控えるよう指示されることも。
また、傷を包帯などで固定する必要があるため、しばらくの間は外出が難しいでしょう。そのほか、運動や飲酒、染髪・パーマといった行為にも制限がかかることがあります。
リフトアップは効果の持続期間が長い反面、ダウンタイムが長く、体への負担が大きいという難点があります。「仕事を休みたくない」「心身の負担を少なくしたい」という人には、ウルセラが向いているといえるでしょう。
術後の経過
手術当日は傷を圧迫したまま帰宅し、翌日クリニックで圧迫を外して傷の洗浄や消毒などのケアを行います。傷の大きさや状態にもよりますが、5日~1週間後に抜糸を行えば、通常通りの入浴も可能になります。
全体的な腫れは2週間ほどすると徐々に落ち着いてきますが、傷の赤みがなくなり目立たなくなるまでは3ヶ月から半年ほどかかるのが一般的です。
合併症やリスク
フェイスリフトは顔の皮膚を剥がす手術なので、医療が持つ不確実性が存在するのは否めません。もちろん表情を動かすときに関与する神経を傷つけないよう十分配慮されますが、剥離範囲が広くなるほど神経を傷つけてしまう可能性は高くなります。
フェイスリフト手術で起こり得る合併症は、手術あと・顔面神経麻痺・血腫・唾液ろう・左右差・皮膚の壊死・感染症などがあります。
手術あと
フェイスリフト手術は、もみあげや耳の後ろなどの傷跡が目立たない箇所を選んで切開します。さらに縫合方法も傷跡が目立たないよう、細かく丁寧に行われるものです。
ただ皮膚を切開する以上は、絶対に傷跡が残らないという保証はありません。他のリスクと比較して、どうしても避けられないものであることは確かです。
顔面神経麻痺
フェイスリフトは、皮膚の奥深くにあるSMAS筋膜を引き上げることで効果を実現していますが、この筋膜のすぐ下には顔の動きを司る顔面神経が通っています。非常に稀なケースではありますが、フェイスリフトは時に顔面神経を損傷する恐れがあるのです。
万が一顔面神経にダメージを受けた場合、表情に大きな支障をもたらすでしょう。症状は損傷箇所によって様々ですが、眉毛や瞼が垂れ下がるなどがあります。
血種
広い範囲で皮膚を剥がすフェイスリフトは、皮膚の下に血液が溜まりやすいです。しばらく経つと自然に吸収されることがほとんどで、特別な施術は必要ありません。ですが、まれに思うように吸収されず残ってしまうことがあるため、縫合した糸を抜き、血種を押し出したり注射器で吸い出すような処置を行う場合があります。
唾液ろう
傷口から透明な唾液が漏れ出す唾液ろうは、唾液を作り出す耳下腺が損傷した際に起こります。改善までにはやや時間がかかりますが、傷口の処置を行えば後遺症となることはありません。
左右差
医師の技術によっては、左右の出来に差が生じる可能性があります。もちろん細心の注意を払って行われるものですが、人の手で行う手術ではどうしても起こりうるものです。左右差が目立つ場合は、修正のために追加手術を受けらなければなりません。
皮膚の壊死
皮膚を広く薄く剥離する手術は、のちに皮膚の血流が悪くなることがあります。皮膚の血流が悪くなると酸素が行き届かなくなり、最悪の場合皮膚が壊死してしまうでことも。壊死までいかなくても、血流が悪くなることで顔色が淀んで見えてしまいます。
感染症
皮膚を傷付ける手術である以上、感染の可能性は否定できません。傷口に細菌が入ると、痛みや赤みなどを引き起こします。
フェイスリフトを受けた人からの訴え
フェイスリフトは、たるみ治療のなかでも即効性としっかりとした変化を感じられる施術として人気です。しかし、リスクが高いのもまた事実。ここではフェイスリフトを受けた人に起こった出来事と、その訴えを一部抜粋して紹介します。もちろん、施術も施術後もうまくいって、幸せに過ごしている方もいますが、どんな施術にもこういったリスクが潜んでいると分かっていると、自分の選択に後悔することが少ないはずです。
首の締め付け感や輪郭周辺の痺れが残る
2年前にフェイスリフト、ネックリフト、の美容整形手術をしました。首の締め付け感や輪郭周辺の痺れが今でも残っています。特に首の締め付け感は息苦しく感じ、咳が出る事もあり辛い毎日を過ごしています。担当医には相談してきましたが、気にしすぎ、自然と治ると言われ、今まで我慢してきましたが、状態は変わりません。
引用元:弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_2/c_1060/c_1394/b_642036/
ダウンタイムを過ぎても症状が消えません
施術して1ヶ月後にモニターの撮影をしなければいけなかったのですが、その1ヶ月経たないくらいにいきなり顔から糸が出てきたり、出血したり、顔がヒリヒリしたり、頭痛がずっと起きていました。施術した時から今でも顔が浮腫んでいて、友達にも言われてしまいます。一週間で痛みも無くなるし、施術したその日から化粧できると聞いていたのですが、施術した日は全然化粧できる状態ではありませんでした。個人差があるのならせめて二週間待ってみようと思ってもずっと痛みは消えてくれませんでした。
引用元:弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_1/c_1292/b_359543/
頬がボコボコになり人前で笑えません
1年ほど前に頬のタルミを取るフェイスリフト手術を受けました。術後右側が顔面神経麻痺になり眉が上がらない、眼が閉じない状態になりました。3ヶ月位で眉が上がらないなどの「見た目におかしい状態」は改善しましたが、寝る時に横向き寝で右側を下にして寝ると右目から涙がポロポロ出てきたり今も後遺症に悩まされています。他にも頬の数箇所に凹み、盛り上がり、縦に長い線ができてしまい 頬がボコボコになってしまいました。真顔だとあまりわかりませんが、笑うと凸凹や謎の縦線が現われるので人前で笑えません。
引用元:弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_7/b_375552/
まとめ:しびれや痛みなどの副作用によるトラブルが多い
フェイスリフトを受け、痺れや麻痺、痛みや違和感に悩まされている方がいるようです。また、提示されたダウンタイムを過ぎても一向に症状が改善せず、不安な時間を過ごしている方も。しかし、こういった副作用などのリスクはフェイスリフトに限ったことではありません。
フェイスリフトで後悔しないために
フェイスリフトは気になるたるみやシワに直接アプローチできる効果的な施術方法です。しかしウルセラも含め、美容医療では少なからずリスクが存在します。“絶対に安全”“失敗しない”ということはあり得ませんので、リスクもしっかり理解したうえで治療を受けなくてはなりません。
フェイスリフトで後悔しないために、クリニック選びは慎重におこなうようにしましょう。
フェイスリフトにも種類がある
一口にフェイスリフトといっても、施術を行う部位によって様々な種類があります。ここではフェイスリフトの種類について見ていきましょう。
フルフェイスリフト
こめかみや頬、首のフェイスリフトを一度に行い、お顔全体から首までのたるみやしわを改善します。別名トータルリフトとも言い、全体的なリフトアップが実現できることから、より若々しい印象を与えられるでしょう。
おでこからうなじ周辺まで切開するので、術後は顔全体の腫れや赤み、内出血の痕が気になるかもしれません。ダウンタイムが終われば日常生活に支障をきたすことは無くなります。
頬リフト
頬のたるみは輪郭を崩しブルドッグのように顔を大きく見せてしまいます。しかし頬リフトを行えば、すっきりとした小顔を手に入れられるでしょう。
頬リフトは耳周りを切開して頬のたるみを改善する施術になり、腕の良い医師の元で治療を受けないと耳に変形が起こる可能性があります。このようなリスクを負わないためにも、高いテクニックを持つ医師から丁寧な縫合をしてもらいましょう。
こめかみリフト
こめかみから髪の生え際を切開し、目尻付近のたるみを改善する施術です。目尻周辺のたるみは実年齢よりも老けて見えやすいので、目元の印象を変えたい人は検討してみてもよいかもしれません。
額リフト
額のたるみは横線のシワとなって現れます。ウルセラで治療するとなると、骨に近いため痛みが強く出る部位です。そのため1回の施術で済む額リフトを行う人も増えています。
額の狭い人は髪の中の部分を切開します。一方で生え際の後退が気になる人に対しては、生え際ギリギリに切開を行うケースが一般的です。
ネックリフト
ウルセラで顔のたるみを改善しても、首のたるみが残っていては真に若々しいとは言いにくいです。首のたるみはウルセラでも第3世代のCPTでしか行えないため、ネックリフトを利用しても良いのではないでしょうか。
ネックリフトは耳から首のラインに沿って切開を行います。首の後ろは切開位置が目立たないので、心配なく施術を受けられるでしょう。
リップリフト
年齢と共に鼻の下が伸び、上唇が薄くなってきたと感じる人には、リップリフトがおすすめです。鼻の下を切開してたるみを除去し、厚みのある唇を手に入れられます。
切開範囲が狭く、施術痕も気にならないでしょう。
アイリフト
目の周りのたるみは、暗く重たい印象を与えがちです。また眉の骨の下が落ち、くぼんで見えてしまいます。アイリフトは目の周りのたるみを切除する施術です。
上まぶたのたるみには上目瞼除皺術を、下まぶたのたるみには下目瞼除皺術を2~3mm切開し、ぱっちりと大きく若々しい目元を実現できるでしょう。
フェイスリフトの料金相場
フェイスリフト手術の料金は、手術を行う範囲や内容にもよりますが、こめかみや額など部分的なもので30万円前後、ほほや口元のたるみを引き上げるフェイスリフトであれば60〜80万円前後が費用相場となります。
フェイスリフトと同時に首の方まで引き上げる、といったオプションを付けるとなると、100万円を超える金額になることもあります。麻酔から慎重に行う外科手術なので、費用が高額となってしまうことは否めません。
腫れが少ない格安フェイスリフトのデメリット
腫れが少ないフェイスリフト手術とうたい、顔全体で30万円前後など、かなり格安で受診できるフェイスリフト施術もあります。この場合の大抵は皮膚を切開して表皮のみを引き上げる手術で、SMAS層からきちんと引き上げる術法ではない可能性が高いようです。これでは、30万円を払って負担の大きい手術を受けても、引き上げ効果がすぐになくなってしまう、という残念な結果になりかねません。
フェイスリフトは身体への負担も大きい外科手術です。価格だけで手術を決めてしまうと、後で大いに後悔する結果にもなりかねないので注意が必要です。
生活環境から判断する「手術ができるか否か」
フェイスリフトは1度の手術で10年は若々しく見えるようになり、その効果が数年続くと言われる強力なたるみ改善効果があります。しかし、皮膚を切開してSMAS層を剥離して引き上げる、余分な皮膚を切り取って縫い合わせる、といった外科的な手術は、やはり麻酔や術後のトラブルに遭うリスクも高く、そう簡単に決断できることではありません。
また、高額な手術費用がかかることと、圧迫や抜糸など術後のケアが必要なこと、腫れや傷が目立たなくなるまでに数か月かかることなどもあり、ご自身の仕事や生活に影響が出ることも考えられます。
周囲の方に知られずに手術を受けたい場合は、腫れが落ち着くまで最低でも2週間程度休みを取るなど、スケジュール調整が必要になる場合もあるでしょう。逆に言えば、周囲に隠さなければならない状況下でこのような美容整形手術を受けるのは、ご本人の生活にも精神的にも大きな負担となります。ライフスタイルや周囲に理解を得られるか、予算的な面なども総合的に考えて、手術を受けることが可能かどうかを判断すべきでしょう。
執刀する医師によって差が大きい
フェイスリフトは、医師の技術力が求められる難しい治療です。単に顔の皮膚を切り取って縫い縮めれば良いというものではありません。それでは皮膚が伸びてしまうだけで、効果の持続期間は極めて短いでしょう。皮膚を切り取るだけでなく、皮膚の土台となるSMAS筋膜をきちんと引き上げられれば、効果は長期間持続します。
執刀する医師の技術の高さは、フェイスリフトの効果に比例するのです。効果的にリフトアップしたい人は、知識と経験が豊富で高い技術を持つ医師のもとで施術を受けましょう。
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